コラム
2025.11.13
なぜ、しつけや勉強よりも親子関係をよくすることが大事なのか?
親野智可等 先生 マナビード教育コラム Vol.1
子育て中の親御さんたちはわが子にいろいろな願いを持っています。例えば次のような、しつけや勉強のことが多いと思います。
・勉強好きになってほしい。進んで勉強してほしい
・しっかりした生活習慣を身につけて自立してほしい
・礼儀やマナーも身につけてほしい
そして、その願いをかなえるために叱ることが増えるというのがよくあるパターンです。「また片付けしてない。ちゃんと片づけなきゃダメでしょ」というように。でも、このように叱られてやる気が出る子はいません。
それどころか、否定的な言葉を浴び続けることで「自分はダメな子だ」という自己否定感を持ってしまう可能性が高まります。すると、「ダメな自分にできるわけがない」という思い込みが強くなり、チャレンジ精神や努力する心がしぼんでしまいます。
それによってますますできなくなるという悪循環に陥ります。
同時に、親子関係が悪くなってママ・パパへの反発心が出てきてしまいます。すると、言われた方向とあえて逆の方に進みたくなってしまいます。
ですから、しつけや勉強で叱るのはやめたほうがいいです。それよりも、肯定的な言葉を増やしてまずは親子関係をよくしましょう。
そうすれば、子どもは大好きなママ・パパのようになりたいという気持ちを持つようになり、その生活習慣や考え方をまねするようになります。ですから、親が常識的な生活習慣やマナーで生活していれば、子どもも親レベルにはできるようになり、自然にしつけもできてしまうのです。
また、親子関係がよくなると子どもの自己肯定感も育まれます。すると、「自分はがんばれる。できる」と思えるようになり、チャレンジ精神や努力する心が育ち、その結果だんだんできるようになります。
ということで、しつけや勉強を優先するのはやめて、まずは親子関係をよくして子どもの自己肯定感を育んであげることを最優先にしてほしいと思います。
