コラム
2025.12.25
勉強が嫌いで苦手な子はどうしたらいい?
親野智可等先生 マナビード教育コラムVol.4

例えば国語が10点で理科が90点という子がいたとします。この場合、国語を何とかしたいと考える人が
多いと思いますが、私は理科を伸ばす応援をした方がいいと思います。
なぜなら、理科の方が好きで得意だと考えられるからです。
大人もそうですが、苦手なものはやる気になりませんし、成果も上がりにくいです。好きで得意なものなら
進んでやりますし、成果も上がりやすくなります。
それで自信がつけば元気が出てきます。日頃の生活にもよい影響が出て、他の科目にも少しは前向きになれるかもしれません。
ですから、勉強以外の趣味や習い事でもいいのです。何か一つ「これは好きだ。自信がある」というものが持てるように
なることが大事です。
「一点突破・全面展開」という言葉があります。古くは孫子の兵法にあり、現代ではビジネスにおける
ランチェスター戦略のキーワードとしても有名です。
簡単に言えば、あれこれ中途半端に手を出すよりも、一つのものに集中したほうが成果が上がりやすいということです。
そして、うまくいった一つをきっかけに他の方にも展開していくということです。
子どもを伸ばす上でも同じことが当てはまります。実は私自身も子どもの頃にこれを経験しました。
私は勉強が好きとか得意などとはとても言えないような小学生でした。
それで、小学校を卒業するとき「こんなことではいけない」と感じて、「中学性になったら英語だけがんばろう」
と決意しました。
子ども心に「普通にやっていても勉強ができる子たちにかなうはずがない。英語だけに絞れば何とかなるのではないか?」
と考えたのです。
それで実際にやってみると成果が上がり、英語だけは100人いる学年でトップになりました。これで大いに自信がつきました。
数学や理科はぜんぜんダメでしたが、それでも「英語なら誰にも負けない」という自信のおかげで中学時代を何とか楽しく
過ごすことができました。
ですから、みなさんのお子さんにも、どれか一つ好きで得意なものを持てるように応援してあげてください。
親の価値観を押しつけないで、その子の「好き」や「やる気」を大切にして、それを伸ばしてあげることが大切です。
「そう言われても、うちの子は特に好きなものも得意なものもない」という場合もあるでしょう。そういう場合は、
お試しでいろいろなことをやらせてあげることが大切です。
たくさん試せば好きなものが見つかる可能性が高まります。もちろん最初か得意でなくて大丈夫です。
「これ楽しい」「これ好きかも」くらいでいいと思います。
途中で飽きることもあると思います。飽きたらまた別のことをやればいいです。やめ癖などというのは迷信なので気にする
必要はありません。
今の時代は多種多様なものがありますので、いろいろ試してみることが大事です。
念のために言っておきますと、「好きだけど上達しない。好きだけど得意とはいえない」という状態になることもあります。
その場合も、本人が好きでやりたがっているなら続けさせてあげてください。
周りと比べて特に得意でなくても、好きなことができているだけで子どもの幸福度が上がり元気が出てきますので。
繰り返しますが、勉強以外のものでもいいので、とにかく何でもいいので「自分はこれが好きだ」
と思えるものが一つでも持てるようにしてあげてください。
