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コラム

算数が非常に苦手な子がいたら、どうすればいい?

親野智可等先生 マナビード教育コラムVol.7

 

「うちの子は算数ができない」「普通に生活できてるし、国語とかもまあ普通なんだけど算数は超苦手」と感じさせる
お子さんはいませんか?
もしかしたらその子は学習障害(LD)の1つである算数障害かもしれません。
これは知能に問題があるわけではありません。ですから、日常生活はちゃんとできますし、国語や社会はよくできたり
することもあります。

 

でも、算数は非常に苦手で、例えば数の大小や量の多少がわからなかったりします。他にも、簡単な計算や図形問題が苦手、
九九が覚えられない、文章問題の意味がわからず立式できないなどがあります。
統計的には人口の5~7%が該当するということなので、35人学級で1.75人~2.45人はいることになります。

 

これらの児童・生徒は努力が足りないわけではないのに、親や先生に叱られることが増えます。それで、ますます算数が、
ひいては勉強全体が嫌いになったりします。
同時に、自己肯定感が下がったり鬱状態になたりするなどの二次障害が出ることもあります。

 

対応策としては、本人に合わせた内容とペースで学べるようにしてあげることが大事です。
つまり、『無学年方式』で『個別最適化』された学習です。
それによって、スモールステップで達成感を得ながら進めることができれば、その子なりの向上が見られるようになりますし
二次障害が出ることもありません。

 

今はそういう教材や学習システムもありますし、対応してくれる塾もあります。つまり、先生が個別指導や少人数指導をおこなって
くれるところです。あるいは、ICTを使って個別最適化された教材を使うところもあります。
視覚で確認できる表や計算機の活用も有効です。生活や遊びの中で楽しく学ぶ楽勉も有効です。
また、算数障害について学校の先生に理解してもらうことも大事なので上手に伝えましょう。残念ながら算数障害についての
理解はあまり進んでいないのが実情です。

 

算数の件で叱られることのないようにしてあげる必要があります。算数の宿題が多くて親子で苦しむということも
避けたいところですので、その辺の配慮も上手にお願いしたほうがいいと思います。
さらに、算数や勉強以外でいいので、本人が好きなことをたくさんやらせてあげてほしいと思います。
そうすれば、毎日の生活が楽しくなって元気が出てきますし、自信もついてきます。

 

ちなみに、私の知り合いのある編集者は、九九が半分しか覚えられなかったそうです。
でも、国立大学を出ていて仕事も超優秀です。
また私が低学年で受け持ったある子は、算数が本当に苦手でしたが、今は医療事務の資格を取って病院で立派に働いています。