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コラム

どうしたら子どもを本好きにさせることが出来るのか?

親野智可等先生 マナビード教育コラムVol.9

この連載の前回で「子どもを伸ばしたいと思ったら、本を好きにさせてあげることが大事」という話を書きました。今回は、どうしたら子どもを本好きにさせることができるのか書きたいと思います。

 

・読み聞かせ
まず何と言っても大事なのは読み聞かせです。これは王道と言っていいでしょう。大好きなママパパの愛情を感じながら本の世界に浸るのは、子どもにとって本当に楽しいひとときです。
このとき、子どもの脳の中でちょっとした勘違いが起こります。本当はママパパの愛情を感じられることが一番うれしいのですが、それが「読み聞かせ」を通して感じられるので、子どもの中に「本は楽しい」という認識ができるのです。
それによって、子どもは本が好きになります。もちろん、本自体の面白さと楽しさもあるのですが、この勘違いも大きな役割を果たしています。

 

・読み聞かせは絵本にこだわらなくていい
読み聞かせというと、ストーリーのある物語絵本を思い浮かべることが多いと思います。でも、子どもの中にはこういうストーリー性のあるものをあまり好まない子もいます。そういう子には、例えば物尽くし的な本や図鑑類が向いていることもあります。

 

・好きな分野の本から入る
子どもの年齢からみて、絵本の読み聞かせをするのは難しいという場合は、子ども本人が好きな分野の本から入るといいでしょう。
例えばサッカーが好きなら、有名選手の伝記やサッカーの練習法・戦術・歴史などの本です。

 

・好きなアニメの本から入る
子ども向けのアニメでヒットしたものは、その後絵本などになることが多いです。アニメで見たものを絵本でも読んでみるといいでしょう。

 

・マンガはダメと言わない
読書にマンガを含みたくないと考える親御さんもいますが、私はこだわる必要はないと思います。マンガにもよいものがたくさんあるからです。
特に文字の多い本に抵抗がある子の場合は、よりハードルの低いマンガから入るのは効果的です。

 

・親も本を読む
親が本好きだと子どもも本好きになる可能性は高いです。つまり、家で親が本を読んでいる姿を見ると、モデリング効果が働き自然に子どもも本を読むようになるのです。

 

・「○○家読書タイム」をつくる
毎日決めた時間に家族・親子がみんな本を読む読書タイムには非常に大きな効果があります。例えば、毎日夜の8時から10分間は「○○家読書タイム」にするのです。
みんなが読んでいると子どもも読みます。たとえ10分でも毎日続けることが大事です。読書タイムは10分で終わっても、続きを読みたくなるので結局10分以上読むようになります。
私は先生だったころ毎朝20分の読書タイムをとっていました。すると、子どもたちは休み時間にも読むようになります。授業中に課題が早く終わったときも本を読むようになります。

 

・親子で書店や図書館に行く
定期的に親子で書店や図書館に行くと子どもはどんどん本が好きになります。特に図書館はお勧めで、そこには多種多様な本があります。しかも、はっきりいって書店に比べて質のよい本がたくさん揃っています。
大人の本もそうですが、今の書店は新しい本や売れる本ばかりおくようになっているので本の質がイマイチです。いい本でも売れ行きが悪いとあっという間に売り場から外されてしまいます。
その点、図書館にはかなり以前に出版された本でも内容のいい本は残っています。絵本・図鑑・学習マンガも充実しています。図書館で借りて気に入った本はぜひ買ってあげましょう。
好きな本を繰り返し読むと、子どもの感性と知性が大いに磨かれます。好きな図鑑や学習マンガを繰り返し読むと、子どもは大人も驚くような「博士ちゃん」になっていきます。
もちろん書店にもいいところがあります。それは、最近の流行の本があり最新の情報が溢れていることです。その点では図書館は書店にかないません。それに、子どもは新しいものが好きで流行に敏感ですから、ぜひ書店にも行きましょう。

 

・本を買ってあげる
子どもを本好きにしたいと思ったら、身近に本がたくさんある環境を作ることが大切です。もちろん図書館で借りるのもいいのですが、借りたら返さなければなりません。
その点、買った本ならずっと身近におくことができます。特に気に入った本はそうです。子どもは気に入った本は繰り返し読みます。それで本が好きになるのです。身近にあればいつでも手に取ることができます。
それに、本の表紙や背表紙を見るだけでも大きな意味があります。ちらりと見るだけでも、その中身や読んだときの感想などを一瞬思い起こすことができ、それが記憶の定着に繋がります。